ここ数年、いくつかの会社に経営参加したり、プロジェクトが重なったりと、忙しい年が続いていました。

ホームページもリニューアルしないとなぁ、と思いつつ、制作者のデザイナーさんが日本へ帰国した後は連絡が取れず(これって海外在住者にはつきものの悩み)、そろそろデザインも一新したいと思っていた矢先にマルウェア攻撃で撃沈しました。。。

WordPressの旧いバージョンはセキュリティが甘かったようで、ある日、見知らぬ投稿でウェブサイトが改造されており、即座にサイトクローズ。

海外で日本語でウェブサイトを作ってくれる人を(安価で)探すのは結構大変なのです。
いずれは帰国するという方が多いし、退職後まで追いかけてお願いするわけにもいかないですからね。

ということで、ホームページビルダー21をAmazon Japanから取り寄せ(これが4日で届いた!)、自ら作ってみることにしました。出来栄えの評価はともかく、会社創業時に比べてこういうものも比較的簡単に作れる時代になりましたね。

制作は終盤に達しており、近日公開できそうです。

これまでホームページは会社案内として使っていたに過ぎず、発信のツールとしては重要視していませんでした。その発想は転換が必要だなぁと思いつつ、この仕事が一段落したら。。。などと思っているうちにマルウェア攻撃!

ま、これでリニューアルの機会を与えられたと考えるあたり、楽観的なのか甘いのか。

思えば個人事業主(株式会社に転換する前)として2008年に人材紹介業を立ち上げた時、半年後にリーマンショックがあり、採用凍結に見舞われました。しかし、それを契機にそれまでの経験とネットワークをもとにビジネスコンサルティングに幅を広げることができました。

採用事業でお世話になったクライアント様が、新規進出の会社を紹介してくださり、ビジネスモデルの相談や政府との折衝などをお手伝いするうちに内容を体系化することができました。もともと会計・財務の勉強もしておりましたし、以前勤務していた会社では山のような契約書を和訳する機会が多くあり、そのたびに社内の弁護士からシンガポールの法制度、法解釈を叩き込まれました(理解できていないと正確に訳せませんからね)。

エグゼクティブサーチ会社に勤務していた時代は幅広い業界の知識をクライアント様と候補者から得ることができましたので、進出企業様のビジネスを理解することも容易でした。

リーマンショックで採用事業が中断された半年あまりは、シンガポールの法律事務所の日本企業担当として、弁護士と共に様々な契約書の作成をしたり、IPOに関するプレゼンテーションや準備を手伝いました。これもその後に役立ちましたね。

海外で起業する場合、何が必要な資質かと問われることがありますが、「判断力と行動力」、そしていつも「走りながら考えることができること」と答えています。滞っている状況の中でも学べることは学ぶ柔軟さも必要だと思いました。

ま、マルウェア攻撃にあったことはリスク管理の問題で、これをポジティブな契機と捉えることにはかなり無理がありますが、へこんでいでも始まらない、という腹をくくる大雑把さが異文化の中では必要なこともまた事実だと思っています。

さて、昨年は11月に内閣府主催のシンポジウム「アジア・太平洋 海を越えて活躍する先輩女性たちの魅力〜起業家と企業人の世界から〜」にスピーカーとして出席させていただきました。事前にいただいた取材記事もまもなく内閣府ホームページに掲載される予定ですので改めてご案内しますね。

起業して今年で9年目に入りました。シンガポール在住歴は21年になります。

いつの間にか経験を語る機会をいただけるようになりましたが、まだまだ変化し続けるこの国では自分も日々生まれ変わっていかなければなりません。勉強することも山とあります。

今年は本業のコンサルティング以外にもいくつかの新規事業に参画する機会もありそうです。クライアント様の事業に携わるのとはまた違う緊張感を抱いて時を待っています。

最後までお読みくださりありがとうございました。

近日、またお会いしましょう!